円山動物園お泊まりツアー JTB北海道、8月に試験 児童対象

http://www.hokkaido-np.co.jp/Php/kiji.php3?&d=20060622&j=0025&k=200606228842

JTB北海道(札幌)は二十一日、札幌市と連携し、円山動物園(金沢信治園長)に一泊する小学生対象のツアー商品を開発することを決めた。旅行会社が動物園に宿泊するツアーを共同で企画するのは初めてで、「命の大切さ」「食育」をテーマに、普段は見られない夜間の動物園を見学し、動物に対する理解を深める。八月上旬に小学校高学年を対象にした実証試験を行い、早ければ今冬の商品化を目指す。

 JTBは旅行業だけでなく、積極的に人の流れをつくる「交流文化産業」への転換を目標に掲げている。動物園が持つ教育的価値をPRし、全国の観光客を呼び込もうと提案。

 夜間の動物園を利用した試みを模索していた同動物園側が協力し、園内に初めて宿泊者を受け入れることにした。全国的にもこうした取り組みは珍しいという。

 ツアーは一泊二日の日程で、寝袋で眠る。昼と夜、早朝の三回動物園を回る。いずれも飼育員が解説しながら、それぞれの時間で異なる動物の生態を学ぶ。園舎の清掃や餌の準備など、飼育員の仕事を体験してもらうプログラムも用意する。また、食事は学校の栄養職員がメニューを考案。園内で動物と人間の食べ物の違いなど「食育」をテーマにした話をする。

 児童にはオリジナルの「研究ノート」を配布する。夏休みの自由研究などにも利用できる。実証試験は、八月五、六日に小学生二十人を対象に行う。その結果を基に料金やプログラム内容を練る。

 JTB北海道市場開発室は「円山動物園には潜在的な価値が高い。娯楽性だけでなく、教育を目的としたツアーで魅力を発信したい」。

 また金沢園長は「動物を深く理解をしてもらえるプログラム。今後も多様な利用方法を考えたい」と話している。

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